期限当日、受け取ったのは
覚書の期限当日、昼頃に社長から連絡が入る。
「○○ちゃん(私のこと)、ごめん。少ししか用意できひんかった」
予想的中。
売れるはずの施設(他県)は倒産したリゾートホテルを買い取り
サービス付き高齢者住宅に改装した(実際、工事完了していたのか不明)
自信作だったのだろう。
近くの駅で待ち合わせてまたも車の中でのやりとり。
未払い給料の約四分の一を受け取った。
封筒は信用金庫の封筒。誰かに借りたのかもしれない。
覚書の金額部分に二重線を引き、印鑑を押して金額を訂正。
この時、新しい携帯電話の番号を知らされる。
ウィルコム。考えるコトは同じか・・・。
この人もまた、私と同じ、一山なんぼで低料金の携帯を
ゲットしたわけだ。
「残金は来月こそっ」と言ったのは社長のほうからで
「他に何か困った事があったら連絡してっ!」とも。
在職中の後半5年間程は、給与遅滞が常習化していて
妻帯者やローン返済のある社員を優先させるため
独身でローンを抱えていない私は末席だった。
気が付けば100万円を優に越えていたために
会社が管理するマンションに引っ越して
当時の未払分を2年以上かけて、回収して来たのだ。
管理部門の経理全般を担っていたから
帳簿にキチンと計上し、毎月、税理士への報告はもちろんのこと。
こんな事を繰り返す内に一人、また一人と社員は辞めていった。
経営者は益々、掛け金を増やすことで損失を取り戻そうとする。
身の丈に合わぬ博打へと進む。
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