ボケてゆく母の中の小さな覚悟?

雨が降りそうな月曜。
恒例の母とのスーパーコノミヤデー。
天神祭りの花火に間に合うように少し早めに事務所を後にした。

私の顔を見るなり母は
「雨が降りそうだから傘を持ってきた」と
今年の母の日にあげたプレゼントの自動開閉の折りたたみ傘だ。
http://corallehua.seesaa.net/article/437033677.html?1469527065
これまでは、何処かに仕舞い込んで、その存在すら忘れてしまうのに・・・。
失敗したプレゼントではなかったようだ。

人生の終焉に向かい、あと何日、雨が降って
あと何回、自分自身でこの傘を差せるだろうか・・・
もしかしたら母も、頭ではなくどこか深いところで、そう感じているのかもしれない・・・と。

「お母ちゃん、開いた傘を閉じる時に固いやろ?自分で出来る?」と聞いてみた。
母の歩行がピタッと止まる。
問いかけの度に、立ち止まって思考回路を回すのが、すっかり癖になってしまった。

そして近くの電信柱に近づいて行き
柄の部分をその柱に押し付けて固定させ、傘の部分をギュッと押し込む
自分なりの傘を閉じる時の工夫をしてみせた。
へぇ~、ヤルじゃんかっ。

買い物を終えての帰路。
数分置きに、ハッとして腕を持ちあげる。
傘に付属する輪になったヒモが、ちゃんと自分の右腕にあるかどうかの確認。

私のマンションにやってくる時も、インターホンのチャイムボタンが覚えられず
撮影カメラ部分が、凹まないのに押し続ける
私は、一向に母の来訪に気付くことができず
そのうち、イライラした母がドアノブを力任せに引っぱったり、回したり
「いったい何事ぞっ」と私は飛び上がる。
インターホン.jpg
下の赤く点灯しているのがボタンなのに・・・まるいカメラ部分を抑え続ける

その母が、“傘を差したさ”に他人に迷惑をかけず、やってのける姿は
幼な子の“初めてのおつかい”を見るような気持だった。

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